薬剤師は薬を調剤してくれる人というイメージが強いかもしれませんが、実はOTC医薬品の副作用を起こさないために医薬品の相談から健康相談も乗ってくれます。
今回は、薬剤師としてみどり薬局で働く坂口眞弓先生にお話を聞きました。
OTC医薬品は、自分の健康は自分で守る「セルフメディケーション」を実践する上で上手に使えば、いろいろな疾病や症状の改善に効果を発揮しますが、使い方を間違えると思わぬ副作用が現れたり、薬と薬が合わさること(飲み合わせ)で悪い影響が出たり、疾患によっては服用してはいけない薬もありますので、OTC医薬品を購入されるときは、薬のプロフェッショナルである薬剤師や登録販売者に相談することをお勧めします。
薬剤師は薬を調剤してくれる人というイメージが強いかもしれませんが、実は医薬品の相談から健康相談も乗ってくれます。薬剤師にご相談頂ければ、お薬の説明だけでなく副作用を起こさないために、使用される方のアレルギー歴、副作用歴、現在服用されていらっしゃるお薬やサプリメントとの相互作用など確認させていただいた上で適切なOTC医薬品を選びます。
OTC医薬品についてよくある質問にお答えします
1. OTC医薬品には使用期限がない?
A. 使用期限はあります。外箱に使用期限が印刷してあるので、それを確認してください。
2. 食間服用とは食事中に薬を飲むこと?
A. 違います。食間とは食後2時間程度の事を指しますので、気を付けてください。
3. 大きい錠剤は飲みにくいので噛んでよい?
A. 噛んではいけないものが多いです。
【噛んではいけない薬】 腸溶錠、舌下錠、有核二層錠、徐放化製剤
【噛んでもいい薬】 チュアブル錠、OD錠
薬が飲みづらい時は服薬補助ゼリーをお薦めします!
1.薬を飲み込む時にのどへの負担がかからない
2.胃に届くまでの時間が早い
3.胃に届いた後の薬の吸収に影響がない
4.糖分や保存料が入っていない
5.のどに張り付かず、するっと入っていく
OTC医薬品を購入する際は薬剤師や登録販売者に
症状や自分の事をきちんと伝えましょう。
【ステップ1】症状についてきちんと伝える!
・ 誰が使うか?
・ 初回の来局か・再来か?
・ どこが?
・ どのように?
・ どのくらい?
・ いつ? いつから?
・ どのような状況で?
・ どんな場合に悪くなる(良くなる)?
・ 同時にどんな症状があるか?
薬剤師や登録販売者が症状を緩和する成分が配合されたOTC医薬品を選びます。
【ステップ2】自分の事にについてきちんと伝える!
・ 副作用歴は?
・ 車の運転は?
・ 医療機関の受診状況は?
・ 併用薬は?
・ アレルギー歴は?
・ 妊娠や授乳は?
・ 年齢は?
・ お酒などの嗜好品は?
症状を基に選んだOTC医薬品から使用できない成分が配合されているOTC医薬品を除外して、症状を緩和するOTC医薬品を選びます。
かかりつけ薬局・薬剤師を持ちましょう
「かかりつけ薬剤師」とは、薬による治療のこと、健康や介護に関することなどに豊富な知識と経験を持ち、生活者のニーズに沿った相談に応じることができる薬剤師のことをいいます。いつも薬を購入する薬局などでかかりつけの薬剤師を決めておけば、購入する薬が自分の体質や症状にあっているかのアドバイスをもらえるだけでなく、処方薬との重複利用による悪影響や、飲み合わせによる副作用などを防ぐことができます。
●かかりつけ薬局・薬剤師のメリット
1. 薬の内容や使用方法などについて詳細な説明が受けられる
2. 複数の医療機関を利用している場合やOTC医薬品を購入する場合、薬の重複や飲み合わせの悪影響を防い でくれる。
3. サプリメントなどの健康食品の利用についても相談にのってくれる。
4. あなたの治療している病気や飲んでいる薬、アレルギー、副作用歴、体質、生活習慣などを理解してくれている。
5. 健康管理や疾病予防のアドバイスを受けられる。
お近くでかかりつけ薬局・薬剤師さんを見つけてください。処方箋がなくても、薬を買わなくても大丈夫です。どんなことでも相談してみてください。きっと健康にお得な情報をもらえます。